16年前のある雨の日です。
市民病院のタクシー乗り場で、一組の老夫婦がタクシーを降りようとしている風景を目撃しました。
おばあさんがおじいさんを一生懸命タクシーから降ろそうと奮闘している姿がありました。きっと脳梗塞などのせいでしょうか？
足が不自由なのか、タクシーの後ろの席からなかなか降りる事が出来ていませんでした。
おばあさんは一生懸命おじいさんの手をひっぱっています。今でこそ、一般タクシーの運転手さんも当たり前に手助けしてくれますが、当時のタクシーの運転手さんはただただ後ろを見ているだけでした。そんな姿に現在の社長が手を添えました。

16年が過ぎ、お互いに助け合いながら、タクシーの乗降をする風景に変わってきました。
16年前のそんな風景を見て、「福祉タクシーを始めよう」と思った事が当社の始まりです。
今では福祉タクシーを主として、訪問介護、認知症デイサービスと展開しております。
初めて福祉タクシーの申請を運輸局に提出した時には、運輸局の方にも「何これ？儲からないよ」と言われた事を覚えております。なかなか申請の許可もおりず、8ヶ月の時間を要しました。確かに福祉タクシーは利益がほとんどない事業です。
ならば何故この福祉タクシーをいつまでも行うのか？
理由はただ一つだけ。　『16年前の想い』があるからです。
あの時と変わらず「困っている方にそっと手を添えて助けてあげたい。」それだけです。

それは認知症デイサービスをはじめ他の事業でも同じ事で、私たちにできる事は大きな事でも、たくさんの事でもありません。「少しでも出来る事を、少しでも困っている事を」手助けできればと思います。
「まずは太陽さん！困ったら太陽さん！」それが合言葉です。